Apple と Israel、その知られざる関係
Appleは2年前にIsraelのIC企業を買収している。この会社の名前はAnobitと言う。
実はこのIsrael買収企業はAppleのiPhone 6、iPhone 6 plusの超重要部品であるNAND 型Flash Memoryを制御するController ICを製造する企業である。
現在のところ、このController ICは東芝やSamsungなどがAppleに提供しているが、このIsraelのIC企業がAppleの子会社として制御Controller ICを独占的にAppleに供給する可能性が出て来た。
そうすると、東芝やSamsungの対Apple向け売上は激減する可能性があり(何故ならFlash Memory は安いものだから)、特に売上の約4割をAppleに依存する東芝にとっては経営の重要問題に浮上する可能性がある。
東芝の屋台骨を揺さぶるIsraelのIC企業Anobitの話題で世界の半導体業界は持ちきりである。
さてここでIC Controllerの重要性をあまり知らない人に説明しておこう。
IC Controllerは別名Flash Memory Controllerと言われ、iPhone、 iPadの頭脳中の頭脳である。
これがいかに重要かを示す指標がある。
このIC ControllerをDesignするChip EngineerをAppleは1,000人も擁しているのである。ところが1,000人が寄ってたかっても敵わなかったのがIsrael のAnobitというStart-up企業である。
Anobitの抱えるChip Engineerは僅か100人そこそこであるが、Appleの1,000人のChip Engineerを凌駕するKnow-howを持っていた。
そこでAppleは2012年約400億円でこのIsraelのStart-up企業を買収した。
さてFlash Memoryというのがどういうものか分からない人に少し説明しておこう。
PCの情報記録はつい最近まではHard Diskに収められていた。ところがHard Diskは壊れるというのでFlash Memoryがそれに代わっていく。
当然MacBook AIRやiPad、iPhone では Hard Diskなどは場所をくって仕方がないのでFlash Memoryということになる。このFlash Memoryの頭脳に当たるのがIC Controllerなのだ。
- 2014.10.08 Wednesday
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